顔が見える医療

当院では日常のいろいろな疾患の診療を行っていますが、より高度な検査や治療が必要になった場合は専門の医療機関に紹介する必要があります。その際の連携の強化は診療所のみならず、通院されているみなさまにとっても大変重要な課題です。

医師同士は紹介時に『診療情報提供書』という書状で患者情報の伝達を行います。それだけでも特に問題はないのですが、連携が上手くできているとより迅速で正確な情報共有ができます。「何かあれば直ぐに紹介してもらえる」「紹介してもらって良かった」と言っていただける状況になれば、みなさまにより安心して通院していただけるであろうと考えています。さらに在宅医療においては、家族、ケアマネージャー、訪問看護ステーション、連携医療機関など様々な人や組織と情報交換して、医療や介護サービスを決定し提供しなければなりませんので連携は大変重要なのです。

連携をうまく機能させるためには直接担当者と会うことが有効です。会えば情報のみならず考えていることや思いも伝えられます。病院の医師と紹介のたびに会うのは困難ですが、face to faceで密に連絡を取って、ちょっとしたことでも気軽に相談できる関係になれば、よりきめの細かい質の高い診療ができると考えています。

連携強化のための当院の取り組みとして、用件が発生した際に担当するいろいろな人と面会したり、病院などが主催する研究会などの会合などに参加し、機会があれば紹介先の医師と情報を交換するようにしています。地味な話ですが、患者のみなさんを中心とした、連携する人々の「顔が見える医療」が当院の目指すところです。